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不器用な人

 今回は主に自分の対人的不器用でみすみすチャンスを逃したことのある人に読んで頂きたいです.具体的な対処法はあえて書きませんでしたが,それに関する本がいろいろと出版されてますから,ご自分に合った本を探して研究して下さい.

 幼い頃,例えば,十分に親の愛情を受けられなかった,いじめにあったという人は,この時期に発達するコミニュケーションスキル
注)が欠けていることが少なくないといわれています.

注)コミュニケーションスキル:組織を円滑に回す重要なスキルで,例えば,自分の考えを主張する前に相手の話を聞こうとする姿勢,信頼を得る最低限必要な誠実さ等,社会人として基本的なスキル.

 そのようなコミュニケーションスキル不足と,人に嫌われているかもしれないという自意識過剰が年齢を重ねるうちにどんどん拡大されていきます.

 他の人が当たり前に行っているコミュニケーションがとれなくて,自分は不完全な人間なんだと恥じて劣等感をもったりする傾向にあるようです.私にも多かれ少なかれこの傾向にあります.

 これを恋愛について考えてみますと,例えば,自分に好きな人ができたとします.その人の前に出るとヘタなことをして嫌われやしないかという意識が働き,それよりかは,そんなリスクからできれば逃れたい,コミニュケーションをとらず遠くからその人を眺めていた方がいい,ということになります.

 自分の好きな人に自分以外の同性が話しかけているのを見てムカつきます.かといって自分はその好きな人に話しかけることすらできなくて悔しい思いをします.次第にその同性,その同性と気やすく話をしている好きな人に敵意を抱ことになります.ムカつくんだけれど,自分ではどうしょうもできない状態です.

 いざ勇気を振り絞って話しかけたとしても,自分ときたら緊張のあまりどもったり,意味不明の言葉を発してしまい,自分の言いたいことの10分の1も話すことができません.
「本当のオレはこんなんじゃないのに!!!」

 こんな悔しい思いしたことありませんか?

 心当たりのある人はこのコミュニケーションスキルを高める必要があります.これについては,ある程度修行を積めば可能になります.
 いろんな本が出ています.手軽なところでは,確か,100円ショップのダイソーで売っていました.読んでみましたが「対人力」というキーワードについて書かれてあったように記憶しています.間違っていたらごめんなさい.人間関係の深め方について書かれてあります.

 
「自分は嫌われているのではないか」と勝手に思っている人は,厳密にいうと嫌われているのではなく,「不器用な人」と思われているだけなのかも知れません.
 自分の身近な人,例えば,親とか兄弟,友人等に自分のコミュニケーションスキルの程度についてたずねてみるのもひとつの手ですね.しかし,そんなこと恥ずかしくてできない,という人はその類の本を読んでみることをおすすめします.

 さて,高倉健さんの有名な台詞に「不器用ですから...」というのがあります.自分の気持ちをうまく表現できないんですね.
でも,逆にそんな人の行動から暖かみが伝わってきたりします.
 あなたの身のまわりにそんな人はいませんか?
初対面の時,つっけんどんで冷たい人だと思っていたのに,一緒にいるうちに次第にその人が「不器用な人」で,本当は暖かい人だということがわかったりして.

 「自分は嫌われてはいないだろうか」と悩んでいる人は自分の対人的不器用な部分を認めて,

・研究してそれを克服する

・時間はかかるけれども誠意を持って人と接していく

・上の2つを織り交ぜて行動する

これら3つの選択肢があると思います.

  

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