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ただならぬ人

 ここまで読んでこられて,私の書いた内容に少しでも共感された方がおられれば幸いです.
 
 さて,みなさんここのタイトルにある「ただならぬ」をどのような意味で捉えておられるでしょうか?

 たまに,普段はチャラチャラ系の洋服を身にまとっていて「お前,絶対料理や洗濯できんやろ!」という女性がいます.そんな人が実は料理が得意だったリするんですよねこれが.外見はスカシ系なのに実は人なつっこくて,面倒見がよい人もいます.これは,女性に限らず男性にもいえることです.

 普段は普通のサラリーマンやっているヒトが,実はサックスを吹かせればプロ級であったり,会社ではあまりおしゃれに気を遣ってなさそうでも,実はプライベートではお洒落だったりとか,もっとシンプルなところでは,一見恐そうな人がとっても優しかったり,といったこともあります.

 あなたは「実は...」という部分をお持ちでしょうか?この場合,あなたの所有物に対してではありません.所有物はお金を出せば簡単に手に入れることができます.ここでは,お金では手に入れられないモノやコトについて考えます.

 その「実は...」とは,いわゆる「意外性」「ギャップ」のことを意味します.そのギャップはあなたに奥行きを与え,男性的・人間的な魅力を増幅させてくれます.ある意味,自分に多面性を持たせるということになります.私もこのギャップを求めていろいろと取り組んでいます.

 「女性・男性にモテたい」という動機は不純そうに見えますが,それでもいいのです.結構,その道の有名人などはそれから入る人も多いと聞きます.これは基本でしょう.

 村上龍「アメリカン・ドリーム」にこう書かれています.
「「助け合い」つまり,他人に,あるいは社会に自分を認めて貰いたいという本能,私達はその本能の行使に自分が持っている最も強い武器を使用するのが普通だ,顔のいいのはモデルになるし,歌がうまいのは歌手になるし,肉体と反射神経は優れているのはスポーツ選手になる」
 社会学的いうと「分業」がここでいう「助け合い」になるのではないでしょうか.分業とは,この社会に生まれた人はそれぞれ社会に対する役割を持つ.その役割のことをいうと私は解釈しています.<---社会学の先生,これ合っていますか?
 
 しかしながら,自分の持つ「最も強い武器」とは何かを知らない人が多いのもこれまた確かなことです.せっかく,何かに取り組んでいても,結果を焦ったり,途中で投げ出したりしていてはそれを発見する前に見失ってしまいます.

 結果を求めるのではなく,自分のために,自分を高めるために何か打ち込んでみて下さい.そうすれば,最も強い武器が次第に見えて来るんじゃないでしょうか.
 この場合,結果よりもその途中の過程が大切だと思います.果報は寝て待てです.

オノ・ヨーコが次のことばをいっていました.「同じことを10年続けると,神様がご褒美を下さる」と.

 「ただの人」が,「ただならぬ人」に変身します.


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