戻る/次の項目へ
十人十色

「このみや考えがひとりひとりみながちがうこと.」
(角川国語辞典より)

 書いて字の如く,十人も集まったらそれぞれの人に個性があるということです.
 しかし,いま周りを見渡してみてください.流行にかなりの人が動かされています.

 ここで,洋服について考えてみます.今年はこのブランドが熱いと雑誌に載るとします.すると,敏感な人は,「なるほど,今年はこれか」ということで安くはない買い物をしてしまいます.
 いま私は地方の田舎に住んでいますが,若者はこぞって田舎者には思われたくないということで雑誌に載っているそのままのモノを買って身にまとっています.本当にお洒落な人は流行をうまく取り入れて自分なりに工夫しています.古着屋さんなどで安い洋服を買ってきて自分らしいファッションをしている人は本当のお洒落さんではないかと思います.お洒落にはそんなにお金はかかりません.モノを見る「目」さえあればいいのです.

 自分に似合うモノを知っている人はカッコイイですね.
逆に,全身ブランドモノで決めている人は格好悪いです.お金を出せばそこそこイケた奴になりますが,それ以上にはなりません.

 いわゆるコギャル(今は死語となっていますが)と呼ばれている女子高生達はみんな同じ格好をしていました.これはいかがなものでしょうか.彼女たちは逆に同じ格好をすることによって自らを「コギャルブランド」に仕立てているのです.露出度の高い洋服を着て(自分のタイプの)男性から声をかけてもらいたいという,男性に媚びている風にもとれる振る舞いをします.

 男性もそうかも知れません.男性雑誌に「こんな男はイヤ」という見出しで女性からのアンケートを集計しているコーナーは結構あります.それを見て研究するのはいいことです.しかし,そこに書かれてあることを忠実に守るという行為はまさしく,女性に媚びるという行為そのものです.
 「小指の爪が長い人はイヤ」,「セカンドバッグを持ち歩いている人はイヤ」,「鼻毛が出ている人はイヤ」,「早い人はイヤ」等々
 それらに振り回されていたら,時間がもったいないです.

しかし,最低限の身だしなみは必要であることはお忘れなく.

 小指の爪が長いのはオレのスタイルなんや!を通してもいいじゃないですか.

 自分の色をもっと出しましょ.


戻る/次の項目へ